2007-10-02

先週のLIFE

結局、先週の土曜日「LIFE 天国で君に逢えたら」を主人の一声で、観に行った。私達にとっては、2週連続で映画に行くのは珍しい。

飯島夏樹さんとご家族のガンと生きることを事実に基づいて描かれた映画。エンドロールに本当の飯島さん家族の写真が出てきて、彼らの笑顔に一番感動した。飯島さん達もジーザスを信じ、信仰を持っている。

それから、この2~3日、飯島さん一家にはまった。ブログを読んだり、YouTubeでドキュメンタリーを見たり、「ガンに生かされて」という闘病記も読んだ。そして主人と家族のこと死のことについて話した。

私の母もガンで亡くなり、その闘病生活の多くは暗い思い出だ。その当時、ガンの告知などご法度の時代で、ちゃんとサヨナラも言えずに、母が亡くなってしまったのは、とても辛かった。

母の余命があと1ヶ月と言われ、家族や親戚が交代で病院に泊り込んで、母を看病した。私の当番の夜、母は意識がなくICUの二人部屋に入っていた。その晩、隣のベッドのおばさんが、私が簡易ベッドで寝ていたすぐ横で、息を引き取った。数時間前に、喉が渇いたと言ったので、ご家族がついていなかったそのおばさんに、水を飲ませてあげたのに。その時、死をとっても身近に体験した。人は生死に対してなんの力もない。

でも、不思議な事が起こった。そのおばさんが亡くなった朝、別の病室に移された母の手を握り、祈りつつ、うとうとしていたら、母が手を握り返し目を覚まし、アイスクリームが食べたいと言った。その後母は、1年2ヶ月生かされ、その間、退院し最後に母との最後の旅行にも行け、きっと余命少ないことを知ってか、私に浴衣も縫ってくれた。担当医も、母がそこまで回復したのは奇跡だと言っていた。

余談だが、母が意識がなくなった時、母のベッドの横で、親戚が亡くなった時の段取りを話していた。意識が戻り一時元気になった母が、「私、危なかったの?いろいろ話してたの聞こえてたよ。」と、言われてみんな何とか言い訳をしていた。意識がなくなっても、人の話しはわかるとよく聞くが、ホントのようだ。意識のない人の周りで話すことはお気をつけあれ。

飯島さんは、天国にご自分が行かれることをはっきり分かっていた、死に希望があった。もちろん未知の世界に行くのでその不安はあったようだが、でも、天国に行くことは、新しいことに入っていくというようなことを言っていた。あまりにも若いうちに両親の死を体験した私は、死がリアルになりすぎる時がある。私も死んだら天国に行く確信はあるが、死ぬ瞬間が怖くなる事がある。でも飯島さんの「新しいことに入っていく」という考えは、気が休まる。

飯島さんは、最後はハワイで家族と生活しながら、天国に向かった。私の母は、再度入院し、父が看病の当番の晩に、父に看取られ息を引き取った。兄と私には、それがせめてもの慰めだった。

私は、これまで母の死に対する感情に触れないようにしてきたが、この映画を通してまた触れる事ができた。今までは、一人でしっかり生きていかなければという、無意識にがんばっていたところもあると思う。結婚して主人の前でホッとできることも大きいと思う。今まで感じることのできなかったものを感じる事ができる。嬉しいことだ。

飯島さんやご家族の言葉や姿に、多くの人が励まされたと思う。彼はこの地上で本を書くことによって天職をまっとうされたと思う。天国でお逢いできるのが私も楽しみだ。

映画は、延長上映されているようだ。飯島夏樹さんの書いた本もお薦め。

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