2009-04-01

一期一会



日曜日の大お茶会「観桜茶会」が、なんとか無事終わった。裏千家さんと表千家で、茶席を一席づつと点心席と言われる、お弁当を頂く席が設けられていた。

会は午前中からだったが、私は教会での礼拝に出てからすぐ駆けつけた。主人も、会場である陶芸教室まで着物などを運んでくれて、最後エールをおくってくれた。

中は、いつもは陶芸で使っている教室が、うまく仕切られ、花で飾られた素敵な会場になっていて、着物姿のご婦人方でにぎやかだった。入ると、いつも一緒にお茶をやっているMさん、今回着物を貸していただき、着付けまでしてくださったTさん、別日でお茶のお稽古をしている方が点心席にいらしたので、私もご一緒させて頂き、懐石弁当のお昼をまず頂いた。

その後、着付けをして、表千家の席に入った。他のお客様は裏千家の方々だったので、作法が若干違うところもあり、私も色々戸惑った。そして後で点前をするので、お点前をしていらっしゃる方の所作を横目で追いながらお茶を頂いた。裏千家の方々も、違う雰囲気を楽しまれていたようだ。



その後は、裏千家さん(お裏さん)の茶席に入った。これは、まったく初めての経験で、椅子に座りテーブルにお菓子とお茶が出てくるという、表よりもっとカジュアルな形だった。お点前の振る舞いの雰囲気は似ていたが、所作が若干違うので、あまり観てしまうと、後で自分の点前の時に、ごちゃごちゃになると思い。じっくり見たいところを我慢して、お茶を頂いた。

お茶の点て方も、表ではあまり泡を立てずに、”池を作る”ようにと言われているが、お裏さんでは、ラテのように泡がたっていた。

そして、ついに私のお点前になった。最後人数が多くなってしまったので、2回お点前をさせて頂くことになった。

まず一回目は、いつもと違う雰囲気に、少し緊張したが、水屋(裏舞台)にMさんがいて、励ましてくれた。水屋からお茶室に出て行くときに、かすかに手が震え、柄杓が建水(水をこぼすための器)からカタっとずれたが、落ちずに済んでよかった。

所作は間違った所もあったが、なんとかお茶を二杓椀に入れ、お湯を注ぎ、茶筅を振る段階になってから、美味しいお茶になりますようにと祈り心を持ちながら振ってみた。お茶をお出ししたお正客さん(いわゆる主賓)から、「美味しいお茶ですね」と言われ、ホッとした。

しまい点前という、お茶を点て終わった後に、道具を片付ける所作が、まだ不得意だったが、なんとかそれもうまくいき、水屋に引っ込んだ。

2回目は、最初の緊張感は少し取れていた。でも、人間緊張感がとけると怖い。色々な所作を忘れてしまった。特に、しまい点前では、一行程すっぽり抜かしてしまい、閉まっているはずの釜の蓋が開いていた。「どうしよう!!!」と一瞬あせったが、お稽古の時に、そういう時はあせらずに、何事もなかったように振る舞い、とにかく片付ければ良しと教わってきた。今考えても、自分でよくやったと思うくらい、順序良く一行程分を自分流の所作でリカバリーできた。そしてなんとか最後まで終える事ができた。

半東(はんとう‐サポート役)で側にいたT先生は、さぞかしひやひやされたであろう。

片付けもすべて終わってから、Mさんと反省会を兼ねながら、近くのドトールでささやかな打ち上げをした。

とにかく、こんな本格的なお茶会に出ることすら初めてだったので、戸惑ったことが一杯で、お点前の所作、お茶を頂く所作など、課題点ばっかりだった。そのことを考えると落ち込みそうだが、でも初めての本格的なお茶会で、お茶を点てる事ができたと、自分を褒めてあげることにしたい。また、今回着物を着る機会があり、興味が一つ増えたこと、また、髪の毛をアップにする仕方をおぼえる事ができたこともよかった。自分の中の引き出しが増えた!

主人が、「昔の人は、作法が日常的に行われていたから、身についてただろうから簡単だったろうけど、今やるのは大変だよ」と慰めてくれた。夜はねぎらってくれ、夕飯の支度はなしで、いつもの「元気寿司」に行った。

所作が身につき、流れに神経を集中させるのではなく、相手を思いやる心、美味しいお茶を飲んでいただこうという心で、お茶が点てられるようになれたらいいな・・・・・何十年先か・・・・

2 件のコメント:

なか さんのコメント...

JOYさん、緊張しながら、以外に落ち着きを感じますね~~

以前習ってたのが裏千家、今では覚えて居ませんけれど、、母が速水、神さんが最近、お煎茶で、皇風、、緊張感が良いですね、、

おもてなしを、、、盆栽も同じで、育てるのも良いですが、見て戴くとか、お披露目が有るので、その場を考えながら思考を凝らしながらその場に望む感じが、上達の早道かなと、、

「コ梅ちゃん」も良い感じに出来上がりましたね~(^^

JOY さんのコメント...

いやいや、緊張感が抜けるのに時間がかかりました。

なかさんご一家も、いろいろなお茶をやっていらっしゃるのですね。やっぱり、場数を踏まないと、上達はないですね。私も、お茶会がなければ、なかなか所作が頭に入らなかったと思います。友達の何人かも煎茶をやったことがあって、話しを聞くと面白いです。

「コ梅ちゃん」のこと、ありがとうございます(^^)